ショックの和らげ方
人生は「まさか」の連続なのだそうです。
今日のアメリカ大統領選挙でも多くの人にとってその「まさか」が現れたようです。
全てが予定通りであれば思い通りのところに行けると思うかもしれません。
しかし、それは個人の想像力によって縛られているのではないか、そう思っています。
想像力を鍛えるために「まさか」が使える、そう考えています。
私は20年前、とんでもない技と出会いました。まさしく、「まさか」という技です。
かめはめ波のようになにかが出てきたのであれば、頭はそれをそんな技だ、と認識したかもしれません。しかし、私が出会った技は見た目は全く、変わらない技でした。
何気なく手を出しているだけなのに、その手が見えなくなるし、抑えられなくなるのです。
かめはめ波であれば、うん、これは私には「できない」、と答えを出すことが出来たかも知れません。
しかし、私が体験した技の原理は「身体」だったのです。身体なら、私も持っています。その持っているものを生かす事でその技になるのであれば、それを望んでしまいます。
その後、何度も「まさか」という技を受け続けたのですが、気が付くと、自分の技量も上がっていた事に気付きました。
何かができるようになったわけでもありません。ただ、まわりを見渡した時に驚かなくなっていたのです。
これは、自分の想像力が増えたことを意味します。目の前のそれは「普通」なのです。
普通なのですから、それに気持ちが負ける事がなくなっていきます。
想像力は常に、今の自分ができるものをベースにして作られます。
純真な子供であれば無限に創造することもできるでしょうが、現実という力にまみれた大人はまず、無理。今の自分を無意識に基準にします。
この時の「できる」事がポイントです。
なにかができるには、相手が必要です。相手との共同作業でなにかが生まれているからです。
自分にできる事だけが経験になるのではなく、相手ができてしまった事も自分の経験になります。
技で言えばトンデモナイ技で崩された経験がある人はそれが想像力の基準になります。
一度経験してしまえば、次にかけられたトンデモナイ技は「慣れた技」になります。何度も何度もトンデモナイ技をかけられることで、それが当たり前になっていきます。
人間には慣れの力があります。余裕がでてくれば、あぁ、またか、となるのです。
その時、ふっと心に生まれる想像。これは大きなショックを受けたことで得られた想像力なのです。
人間には慣れの力もありますが、忘れるという力もあります。いや、忘れたい、のかもしれません(笑)。
忘れてしまうと、何度体験をしてもそれは初めてのように受けられるので楽しいのかもしれません。でも、その忘れているのは表層の意識、心の底の意識は絶対に覚えているはずです。
自分には乗り越えられない、と思うと忘れる事を選択してしまいます。
しかし、せっかくのショックです。武術はこのショックと向き合い、新しい自分を見つける手掛かりにしてきました。
人それぞれショックは違います。
今回の大統領選挙でも、大変だ大変だ、という人の意見がニュースになりがちですが、今回の結果を望み、投票した人たちにとってみれば希望になっているはずです。
常識は大勢の意見が作ります。気を許すと現代はすぐに誰かの意見が自分の意見のように思わされてきます。
全体の9割の人がそうだ!というと、つい、それに引っ張られてしまいます。
しかし、身体を通してみた時には常識は忘れてください。
どれだけ「無理」と言われても、自分の中に求めるものがある時にはそれを求め続けます。
その思い、信念があるから、そこから次のアイデアが出てくるのです。
その変化はとってもわずか。常識側からはやめておけよ、と声がかかるかもしれません。
でも、やめてしまったら絶対に自分の望むところにはいけません。
アスファルトやコンクリートを破って雑草が生えます。
植物に意識があるかどうかはわかりませんが、すごいことですよね。
しかし、私たちの常識的な頭は綺麗な花にばかり目が行きます。
諦めなくてもいい、という事を身体は教えてくれています。
ショックを受ける、というのはまさしく、そこに身体がある、という事を教えてくれています。
ただ、身体を生かす、身体を観る、という事をみんな忘れてしまいました。目に見える身体しか扱わなくなったのです。
そんな常識に負けて生きるのも自由ですが、私はトンデモナイ技を経験してしまったのでもう無理です。
あの「ショック」があったからこそ、その後、20年以上ずっと、あきらめずに新しい自分を求め続けていく事が出来ました。
しかも、その後何度も何度も「まさか」という「トンデモナイ技」を受け続けることができ、この先、死ぬまでずっと、新しい自分を探しながら生きていく事になりそうです。
「攻撃」と「防御」に納得がいって、これからは責任と覚悟を持って「攻撃」もしよう、と思います。
トンデモナイ技を通してショックをお渡ししますので、ぜひ、体験にいらしてください。
稽古、講座予定はこちらをご覧ください。
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