【稽古録】2017/11/21 家庭崩壊は簡単に起こる
内臓と手の関係がわかり「親子」の役割分担がわかってきた。
頭で理論としてわかればそれを応用する事ができる。
その応用がうまく行った時、何十年も無理だと思っていた事、いや、考えもしなかった事が出来るようになる。
今日出来るようになったのは武器を持つ相手から「ヒョイ」とそれを奪い取る事だ。
内臓が親の始まり、そしてそれは手首まで。だから腕に力を入れさせず、手だけを相手にする。
この動きがわかって一つ思いついた。
「家庭崩壊は簡単に起こる」という事(笑)。もちろん、その経験がある人には笑い話にはならないと思うが、そこに理由を見つければ、その後の対応に気持ちは前向きになるはず。
手首から先「だけ」を動かす相手が現れた時、いくら胴体、腕が力強くても手首から先を抑える事はできない、というのが今見つかった事。
親である腕は手を自分のものとするように力を入れる。しかし、手は簡単に外からの力になびいていく。新しい魅力に手は勝てない。
腕としてはもう、手について行くしかないのだが、これが現実にはなかなか難しいのだろう。どうしたって、それは間違っている!と手を叱りたくなる。しかし、仕方がないのだ。
子供という人格の違う存在を相手にすればどうしたって対立してしまうが、自分の身体の中にある親子関係には従うしかなくなる。
たった数日だが、もう、私はあきらめた(笑)。もう、子供を自由にするしかない、と。
そう考えて次々にこの術理を当てはめてみると面白い。
手の中にも親子があったのだ。
手のひらの中心にある有名なツボ、「労宮」を内臓と見立てれば指は腕に見えてくる。
その指の先に持っている道具、武器が子供だ。
武器を持った相手と対峙するのは難しい。
どうしていいのか、まず、答えが浮かばない。同じやられるにしても、なにをすればいいのかわからないと、心が先に壊れる。
しかし、まず頭ですべきことがわかればそこに全力を投入できる。そのうえでやられるならば、それはうまくやれなかっただけなのだから、次を頑張ればいい。答えがない事が頭には一番辛いのだ。
道具、武器を子供と見立てればやる事はおなじ。「子供だけ」を連れていくように奪い取る。
握力を使わないようにすれば意識は相手が持っている道具へと集中していく。すると、相手の手の内でその武器が意志を持ったように動き出すのだ。
結果的に、手指の間をすり抜けて「ヒョイ」と奪い取ることが出来る。
「奪い取る」という表現をしたが、それは観察をしている私の視点。ほんの少しでも「自分が」取ろうとすると、手指に力が入り、喧嘩になる。あくまでも、道具に集中し続ける事、それが肝心。
理屈はわかった。後はそれをどんな時にでもやれるように稽古を重ねるだけ。疑いのある思考を徐々に手放していくだけだ。
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